「フラン、トーニョ、ギル！！」

「んー？何、。」
「呼びはったー？」
「オレ様は飯食ってんだよ、呼ぶな。」

「いーから！・・・ここに、第一回おにぎり会議を開催します！」

「「「は？」」」



おにぎり会議　〜これだけは譲れません！〜



「、何その『おにぎり会議』って。」
「おにぎり会議はおにぎり会議よ。」
「は、遂に頭おかしくなったか、お前。」
「何か言ったか、クソギル。」
「な、」
「まぁーええやん。面白そうやし。」
「！トーニョ大好き！！」
「俺もやでーｖｖ」
「こーらこらこら。抱き合うなんて１００年早い！お兄さんが許しません。」
「・・・で、なんでまたんなこと思いついたんだよ、お前。」

手を腰にあてて仁王立ちしたギルベルトが文句有り気な顔で聞いてくる。
・・・ちょっとむかつくんですけど。
それでも、会議をしないわけにはいかないので、ここは素直になっておこうと思う。

「え、あー・・・理由？や、それがさー聞いてよ。」

思い出すは、ついさっきの出来事。
我が兄、本田菊の元へと忘れたお弁当を取りに行ったときのことである。












「兄様−、いるー？」
日「おや、。」
「えへ、お弁当取りに来た♪」
日「まったく、いつもいつも飽きませんねぇ・・・・。」
「いや、その・・・・ね！あは。」
日「あは、じゃありません。もう少ししっかりしてください。」
「はーい・・・。あ、ねぇ今日のお弁当、なーに？兄様。」
日「お弁当というか、まぁ、貴女のはいつもの如くおにぎりですよ。」
「わーい。中身は？」
日「塩じゃけとこんぶです。」

兄様の料理は何でもおいしい。
だけど私はそんなにお昼はいらないので、兄様に頼んでいつもおにぎりにしてもらっている。

「ん、今日は王道ね！ノーマル大好きー。」
日「炙りじゃけと悩んだんですけどね、今日は焼いてみました。」
「炙りも好きだけどね。準ノーマル・・・？いや、モダンかしら？」
日「同じしゃけなのですから、ノーマルでいいのでは・・・？」
「何言ってるの、兄様！！今のは侮辱だわ、おにぎりに対する侮辱よ！！」
日「侮辱って・・・・。」
「いーえ、侮辱よ！『赤と黄色、どっちのリボンがキティちゃんだっけ？
　どっちでもいいじゃん、どっちでも可愛いことには変わりないよ。
　そうだよね、そんなに変わらないよね！』くらいな侮辱だわ！！」
日「え、ちょ、・・・？」
「もーいい、兄様なんか知らない！」











「・・・・というわけ。」
「・・・・・・日々そう思ってはいたけど、菊って大変だよねぇ。」
「ほんまに。」
「つーか、答えになってねぇし。」
「え、どこがよ、答えじゃない。」
「つまり、おにぎりについての分類わけをきっちりしたい、ってこと？」
「そうよ！表にして兄様の部屋に貼ってあるあやしい女の子のポスターと取り替えてやるんだから！」
「何貼っとるんや、菊・・・。」
「突っ込むと後が怖ぇぞ。」
「とりあえずね、ノーマルと準ノーマル、モダンに分けようと思って。」
「モダンってなんだ、モダンって。」
「えー、現代的？みたいな。」
「ツナとか？」
「そーそー！さっすがフラン、話がわかる！！」
「まぁ、ね。が考えていることくらいは簡単さ。」
「全くもって分かんねぇ。」
「あー、なんとなく、やなぁ。」

スラスラ、と用意した紙にペンをすべらせ、
モダンの欄にツナを追加する。

「じゃぁ、私とフランで決めるから、ギルとトーニョはおにぎりの種類どんどん言って。」
「種類？」
「えー、たらこにしゃけに・・・・おかかとかも好きやでぇ！」
「オレ様は梅干、こんぶ、明太子にいくらが好きだ。」
「トマトもはずせへんでぇ！ケチャップライスとか最高やぁ・・・・。」
「たらこは準ノーマルでしょ、しゃけはさっきも言ったけど、断然ノーマル！
　おかか・・・・おかかねぇ・・・・。ノーマルと準ノーマルの間！」
「んだよ、その間って。」
「いやいや、の選択は正しいよ。
　準よりは上なんだけど、ノーマルには届かない・・・・。」
「なんや、複雑やんなぁ。」
「梅干ももちろん、ノーマル！明太子はたらこと同じで準ノーマルでしょー。
　こんぶはおかかと同じでその間！」
「じゃー、いくらはどこに入るん？」
「そこなのよ、アントーニョ！」
「微妙なところだよねぇ・・・・。最近出てきたばっかりだし、そこを重視するならモダンだけど。」
「そうなのよ。でもモダンは洋物で固めたいし・・・・。」
「あー、もう全然わけ分からねぇ。何なんだこいつら！」
「段々分かってきてんでぇ！なんや、楽しゅうなってきた！！」





















なんやかんや言いつつ、ここに一枚の表が完成した。

「ふー、やっとできたぁ！」
「なんか、軽い達成感あるね、コレ。」
「やなぁ。」
「そりゃ、もうすぐ下校時間だしな。始めたの昼休みだろ？コレ。」
「なんか、楽しかったね！」
「意外とね。」
「またやろーね！」
「ええなぁ。『第一回』言うてたし。」
「まじかよ。」
「決まり！この他におにぎりの種類、考えてくるんだよ！？
　特にギル！」
「なんでオレが！」
「最後の方参加してなかったからー。」
「ギルちゃんやーねー、罰ゲーム？」
「せやったらもっと厳しいのつけなぁ。なぁ？。」
「じゃ、考えてこなかったら１ヶ月シカトの刑ね？」
「・・・ケセセ・・・一人楽しすギルぜー・・・。」
「で、ホントに貼るの？それ。」
「も・ち・ろ・ん！」
「怒られへんとええなぁ・・。」
「そしたらフランのとこへ家出するからいいよ。」
「いつでもおいで♪」
「ほな、俺も呼んでなー？」
「うん。みんなで、ね。」





空は快晴。
キレイな夕日の中。
本日もとっても平和な日、でした。























えー、友達とした会話が混じった小説でした＾＾；
ちなみに、表を作ってみるとこうなります。

ノーマル　　　　　しゃけ、梅干

間　　　　　　　　こんぶ、おかか、高菜

準ノーマル　　　たらこ、明太子　　　　おまけで納豆まき、ねぎとろ巻き

間　　　　　　　　いくら

モダン　　　　　　ツナ、きざみチャーシュー、カルビ、とりそぼろなどの○の形のおにぎり（外来系）

何故こうなったのかはお答え出来かねます。
なぜなら、私がいたのはギルポジションだからです。←

主人公ちゃんが菊さんのことを「兄様」と呼ぶのは私の趣味です。