毎日、様子を見てあげましょう。


「いってきまーす!」
「ちょ、今日の飯は!?」
「全部また作って置いておいたから、それ食べて!げっ、もうこんな時間!?じゃぁね!!」
「お、おい!!」

あーもう、なんでこんなに毎日毎日朝から走らないといけないの!?
それもこれも『仕事、入れてきたよ☆』とかぬかしやがった馬鹿社長のせいだわ、絶対!!
仕事が無さすぎたときよりマシだけど、程度ってものがあるでしょ、程度ってものが!
だって今まだ朝の6時だからね。
普通だったらまだ寝てるからね!
ここ2週間毎日残業+早朝出勤+ギルのご飯作りで死にそうなんだけど。
誰か助けて。

「あー・・・・。」
「大丈夫ですかー?生きてますかー?先輩。」
「なーんーとーかー。」
「まったく、社長にも困ったもんですよねぇ・・・。
 これじゃあ、菊の曲も作ってる暇ないし。」
「あー、あんたも買ったんだっけ?」
「いえすです☆もー可愛くてvv」
「そうだねぇ・・・でも私なんて最近顔もろくに見てないかも・・・。」
「え、まずくないですかソレ。」
「?何が?」
「前に私もあったんですけどねー、
 忙しいときに菊ほったらかしにしたら、カビ生えてんじゃないかってくらい落ち込んで暗くなってて。
 元にもどすのにすっごく時間かかったんですよね・・・・。」
「へ、へぇ〜・・・」
「今日の仕事、ちょっと私も手伝いますよ。早く帰ってあげてください♪」
「え、でも・・・・。」
「いいから、ね?」
「あ、ありがとう・・・。」













そんなこんなで、久しぶりに定時であがって帰ってこれた。
この頃はめんどくさくて簡単なご飯しかあげてなかったし、ご馳走にしてあげようと
ギルベルトの好きなものをたくさん買ってきた。
喜ぶ、かなぁ・・・?

「た、ただいまー、ギルー?」

しーん。

・・・・?いる、はずなんだけどなぁ。
いつも帰ってきてお風呂入ってすぐ寝ちゃってたけど、ギルは、いた。
朝だってちゃんといたし。
つか、家出れるわけないし。
寝てるの、かなぁ・・?

「ギルー?寝てるのー?」

廊下を歩きながら再度呼びかける。

「・・・・・・ブツブツ・・・・」

「?リビングの方から・・・?」

何か音がするのに気がついた。
え、もしかして、泥棒・・・というか、空き巣さん・・・みたいなの・・?

「な、ま、負けてたまるもんですか・・・!」

女は度胸。
もしかしたらギルも何かされたんじゃないかと思うといたたまれない。
だから返事もできなかったんだわ・・・!
まっててギルベルト、空き巣さんなんか私がこのじゃがいもでタコ殴りにしてやるんだから・・!

「こらー!人の家で何してんのよー!!!」
「え、おい、ぎゃー!待て待て待てよー!!!!」
「ええーい、うるさい、お前なんかこうしてー・・・・て、え?」

ぱちん

いい音がして、視界が開けていく。
暗かった部屋が一気に明るくなる。

「あっぶねぇだろが!帰ってきたんなら何か言えよ!」
「え?え?ギルベルト・・・・だけ?」
「あぁ?当たり前だろ。ここに住んでるのは俺とお前だけなんだから。」
「え、だって、今。・・・・変な声、みたいなのが・・・・。」
「・・・!な、なんでもねぇよ。つか、なんだと思ってじゃがいも投げつけようとなんかしたんだ。」
「泥棒。」
「・・・・・一人、楽しすギルぜ〜・・・・」
「は、何言ってんの?・・・・まぁ、いいか。ただいま、ギル。」
「お、おぅ。おかえり・・・。」
「・・・?何頭に乗っけてるの?」
「?あ、こいつか?!俺の友達だぜ!」
「・・・・・・・・そ、そう・・・。」
「こいつと今までしりとりしてお前を待っててやったんだからな!
 腹減ったから早く飯作れよ!」
「(もしかしてさっきのそれ!?)・・・・・・はいはい。」








でないと、寂しい子に育つかもしれませんよ?

すべては、貴方の接し方次第です。







マスターと一緒。
第4弾!小鳥さんは本当に小さなヒナです。
そして、裏設定なるものがいろいろと。実はマスター同士、色んなところで繋がってます。